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稲を食い荒らすハスモンヨトウ拡大を報告した最初の省
8月19日、北部ナムディン省は、同省における米を食い荒らすハスモンヨトウ拡大を発表した。ベトナムで未だ、その害虫に対する農薬がない。
専門機関によると、秋期のハスモンヨトウは、4週間前にYen Tien町の畑で初めて発見された後、Xuan Kien町、Xuan Phuong町、Nghia Binh町に拡大した。密度が1平米あたりに1~3匹。それにより、同省の総面積5ヘクタールの田んぼがハスモンヨトウに襲われている。
被害を受けたイネは枯れ、葉っぱや茎がハスモンヨトウに噛まれた跡が残るのが多い。この害虫は群れでこの田んぼから別の田圃まで移動できるため、広範囲に被害を与えることが可能。
植物保護研究院のファム・ヴァン・ラム博士によると、秋期のハスモンヨトウは出自がアメリカ大陸であり、300種以上の植物に被害を与えかねない。うちトウモロコシ、米、キビ、サトウキビに大きな被害を及ぼすと見られている。ベトナムに侵入されたばかりだが、全国37省・市に拡大してきたこの害虫が極めて危険であるとされている。現在、それに対応する農薬が未だないため、食料安全保障を脅かす懸念があるという。